迎合反応　って？

性犯罪（強姦・強制性交・不同意性交）の被害者の方。

事件後にこんなことを思ったり感じたりしたことはないですか？

  • 自分も悪かったから・・・
  • 体が動かなかった
  • 声も出なかった
  • 逃げられなかった
などなど。でも、これは正常な反応なんですよ。自分を責める必要なんてまったくありません。


🔹性犯罪における「迎合反応」とは？

加害者に迎合してしまう被害者の反応、つまり、恐怖や混乱の中で抵抗せず、むしろ同調しているように見える行動を指すことがあります。

これは、被害者の意思で同意しているのではなく、極度の恐怖や無力感、あるいは生存本能の結果として、**自分の身を守るために「そうせざるを得なかった」**行動です。

🔸例：迎合反応の具体的な表れ

  • 被害者が笑顔を見せる、話を合わせる、加害者に従順に振る舞う

  • 逃げたり叫んだりせず、言われたとおりに行動する

  • 加害者に好意的に見える反応をする

🔸誤解されやすい点

これらの反応は外部から見ると「同意しているように見える」ことがありますが、実際にはそうではありません。

これは心理学的に**「凍りつき反応（フリーズ反応）」や「従属による生存戦略」とされるものであり、被害者にとって最も危害が少なくなるように無意識に選ばれた対応**です。

🔹関連する専門用語

  • フリーズ反応（Freeze Response）
    極度の恐怖やストレスの中で、身体や思考が凍りつくように動けなくなる状態。

  • フォーン反応（Fawn Response）
    加害者をなだめたり、機嫌を取ったりして、被害を最小限に抑えようとする反応。これが「迎合反応」と類似しています。

✅重要なポイント

  • 迎合反応 ≠ 同意

  • 被害者の迎合的行動は、トラウマ反応の一種である

  • 捜査・裁判の現場では、この点の誤解が冤罪や被害者の二次被害につながる危険性がある